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50代でもお金が貯まらない理由~老後資金が貯められない!

老後資金について、こんな悩みをお持ちの方はいませんか?

老後資金の必要性は分かっていたし「家族のため」を思って一生懸命に働いてきた。
しかし、定年までに貯金できる金額がこんなに少ないのは何故だろう?
いまの家計を見直すべきなのだろうか・・・?

50代の方にお金が貯まらないのは、あなたや奥様のせいではありません。

もくじ

50代の貯蓄額は減少している

50代の方が「自分の貯蓄額が多いか少ないか?」と考えるとき、やはり自分の親の世代と比べて判断しますよね。しかし経済環境の変化等で50代の貯蓄額は以前と比べてかなり少なくなっているそうです。
身近で見てきた親世代、70代~80代の方々の時代のようには行かないのが現実です。

現在の50代がお金を貯めにくい5つの理由が有るといいます。

理由1)手取り収入の減少

まず給料の手取り額の減少があげられます。
総支給額から控除される所得税・住民税、社会保険料、労働保険料などの負担増のため、私たちの手取り金額は、毎年のように減り続けているのです。

例えば年収500万円の人の手取り金額は、2002年には約429万円でしたが2017年には約394万円で15年の間に約35万円も減少しています。

この金額を毎年貯金できていたら、と考えると少し寂しいものがありますね。

理由2)預金の利息が期待できない

現在50代の方の親世代である70代~80代が働き盛りの頃は、現在より格段に金利が高かったことはご記憶にあるとおりです。預貯金や貯蓄型保険などでお金を増やすことができた時代でした。バブルの頃は皆が「財テク」に励んだものでした。

ところが現在は超低金利の時代。
安全確実な方法や金融商品でお金を増やすことは困難です。
ハイリスクな金融商品にチャレンジしたくなったとしても50代以上の方には元より資金が足りません。

理由3)教育費が高騰している

大学への進学費用は以前と比べて格段に高くなっています。

2018年現在、定年年齢60歳に達する皆様が大学に入学した頃である1977年には、私立大学の初年度納付金(入学金、授業料含む)は約39万円でしたが、2016年には114万円に達しています。

私立大学の納付金は40年間で75万円の値上がり、実に3倍近い金額になっています。
同じ条件の、国立大学の納付金額は実に約5倍となっており、親であるサラリーマンの給与金額の伸びをはるかに上回っています。
この金額が親の教育費負担増となっています。

そういえば昔、アルバイトをしながら大学の学費を稼いでいる「苦学生」がときどき居ましたが、最近はそのような話を聞きません。学生の気質も変わりましたし、もはや学生自身が一人で稼ぎだせる金額ではなくなっている、とも言えます。

理由4)高額な住宅ローンが増えている

金利が低い現在、「高額な住宅ローン」というのは、やや矛盾しているようですが都心などを中心に物件の価格が上昇しています。

また低金利という安心感や頭金不要のローンが普通になったこと等によって、多額のローンを組むことが珍しくはなくなっています。
返済計画自体も、元々から定年年齢までに完済する計画になっていないため、幸運にも年収が格段に増加したようなケースを除いては「繰り上げ返済」も出来ません。

もし、これをお読みの若い方で、これから住宅ローンを組む方がいれば、60歳の定年退職時には完済できるプランとすることをおすすめします。

また50代の方は60歳になる時点のローン残高を前もって確認しておくことをおすすめします。

理由5)現在の50代はバブル世代で消費が好き

50代の人全部をひとまとめにして言うことは出来ません。
しかし、バブル期の好景気を経験した世代である50代の皆さんは、他の世代よりも「消費好き」の傾向にあるということができます。

人によっては、お孫さんに恵まれて「財布のひもが緩みっぱなし」の方もいらっしゃるのではないでしょうか?

また「やっと子供の教育費負担から解放された」と思ったら、休む間もなく親御さんの介護が必要になった方もいるでしょう。

「消費好き」の一言ではすまされませんが、50代というのは何かと出費がかさむ世代であるのも確かなようです。

50代は貯蓄できる最後のチャンス

何度か書いたとおり、50代は働きながら貯蓄ができる最後の機会です。
あれこれと出費がかさむと言っても、老後資金対策も検討せねばなりません。

上記の「お金が貯まらない理由」の内、
・理由1)手取り収入の減少(税金・保険料の負担増)
・理由2)預金の利息が期待できない(超低金利)
の2つについては個人が対策を立てるのは困難です。

一方、
・理由3)教育費が高騰している
・理由4)高額な住宅ローンが増えている
・理由5)現在の50代はバブル世代で消費が好き
については、数年前から準備をすれば対策を立てることも可能です。

どのような対策を講じることができるのかについては、追ってご説明します。