50代以降の方なら誰でも、体力とともに記憶力の衰えを感じるものですね。
体をよく動かし、旅行や料理などの活動に励むと「ボケ防止」につながるという調査結果が有ります。
もくじ
認知症の前段階(軽度認知症) 3つの変化
認知症の前段階では、家族らも気づくような3つの変化が現れるといいます。
記憶力の低下
個人の体験に基づくエピソード記憶が衰えます。
個人の体験に基づくエピソード記憶とは「昨日、本屋で旅行の雑誌を買った」という、文字どおり個人の体験に基づく記憶が無くなってしまうことです。
これは「人の名前が思い出せない」といった老化に伴う物忘れとは異なります。
「注意力の振り分け」がうまく行かない
二つ以上のことが同時にできなくなります。
認知症患者は「歩きながら話す」ということができなくなります。
例えば、車を運転する方の場合には「ヒヤリ」とする瞬間が増えます。
計画力が落ちる
段取りが重要な作業、たとえばお料理や旅行に出かける場合などに影響が出ます。
長年家事を行ってきた女性の場合には、料理を作ることはできても、ものすごく時間がかかるようになります。
行ったことがない場所に、時間通りにたどり着く、ということが難しくなります。
認知症を防ぐには?
認知症を防ぐには、上記のような「軽度認知障害」の症状をどれだけ抑えるか?がポイントです。ひとつずつ見てゆきましょう。
記憶力を維持するための習慣
記憶力を維持するためには、
・その日の出来事を思い出して人に話す
・その日の出来事を思い出して日記に書く(手書き)
が有効と言われています。
思い出す努力をすることで記憶力と注意力が改善されることが分かっています。
記憶力を維持するための運動
「認知症は生活習慣病である」とも言われ、運動によって認知症予防ができます。
ウォーキングが習慣として身に付くと脳の前頭葉機能が改善することが分かっており、特にウォーキング中のインターバル歩行が推奨されています。
ウォーキング中のインターバル歩行とは「2分間普通に歩く」「3分間歩行ピッチを速める」その後も「普通」「全力」の歩行を繰り返すものです。
ウォーキングを行うトータル時間については、個人の体力によって異なりますが一日30分程度から始めて、可能であれば徐々に伸ばしてゆきます。
ぼけ防止には 目標を設定するのが有効!
ウォーキングが習慣になると前頭葉側部の厚みが増すことが分かっています。
前頭葉側部とは個人の「やる気」や「意欲」と関連する部分と言われています。
運動に限らず「ちょっと頑張らないと達成できないような目標」を立てて、自分の意欲をかき立てることが認知症予防には重要です。
どんな予防法でも効果がでるまで半年から1年はかかるもの。継続して取り組み、習慣化することが大変重要です。
脳を鍛える ~日常生活のちょっとした工夫
・朝、昨晩食べた物を詳しく思い出す
単にメニューだけでなく、素材や調味料にも踏み込んで。
・新聞記事から「の」を拾い出し、数えながら記事を読む
内容を理解しながら同時並行で行います。
・電話番号を覚えて、逆から言う
音としてより、画像として数字を思い描きます。
・テレビのニュースを聞きながら「耳さわり」
ルールを決め、「あ」と聞こえたら右の耳、「き」では左の耳に触れる
・好きな本ではなく、難しい本を読む
慣れ親しんだ分野でなく、未知の世界に挑みます
・新しい料理に挑戦する
作りなれたメニューではなく、本を見ながら作りましょう
・日記や手紙を書く
寝る前にその日の出来事を思い出して書きましょう。(手書きがよい)